矯正について

歯並びは遺伝しますか?

回答を全文表示

回答を閉じる

自身の歯並びが良くないと、我が子も歯並びが悪くなるのでは?と気にする親御さんは多いようです。親子間で遺伝する身体的特徴は確かにありますが、歯並びも遺伝はあるのでしょうか?

 

 

■歯並びに遺伝は関係ありません

 

歯並びは個々の顎の成長と歯の大きさ、歯の交換のタイミングなどさまざまな要素が関係しています。成長に沿ってお口の機能が正しく成長していれば、歯並びは徐々に整うものです。しかしその要素がどこかで欠けたりタイミングが合わずにズレを生じ、歯並びが悪くなってしまいます。親御さんの歯並びが悪いこと自体がお子さんに遺伝して歯並びも同じような形態になるということは無いのです。

 

〇なぜ歯並びと遺伝が関係あると思われるのか

 

歯並びは遺伝しませんが、歯の大きさや骨格(顎の形や大きさ)は遺伝します。親御さんの持つ歯の大きさで顎の大きさに歯が並びきれなかった場合、同じような性質を持った歯の大きさと骨格であれば、親御さんと似た歯並びになる可能性はあります。

また、親子であれば同じ生活習慣や食事内容ですから、顎の成長過程に関わる口腔機能も同じように成長を遂げるという経緯もあるでしょう。親子の顔が似ている特徴があるのはそのためです。親と同じ性質を受け継いだ部分が成長に関わるため、子どもの歯並びが悪くなった場合に遺伝したのでは?と思われがちなのです。

 

 

■歯の「性質」は遺伝する

 

 

遺伝には「優性遺伝」と「劣性遺伝」があるのを聞いたことがありませんか?親から子へ遺伝する割合の高い要素を「優性遺伝」、遺伝の確立が低いものを「劣性遺伝」といいます。歯もいくつかの優性遺伝と劣性遺伝がありますが、歯の並び自体は顎の大きさや生活環境、癖の要因となります。

 

 

〇歯の形や大きさ

 

歯の形や大きさは遺伝の要素があり、特に優性遺伝として現れるのは歯の大きさです。大きい歯は優性遺伝するため、親御さんの歯が大きめの場合はお子さんも歯が大きくなる可能性があります。顎の成長が弱い場合には、歯が並びきれずに前後ででこぼこと並んでしまう「叢生」(そうせい)になってしまいます。

 

 

〇骨格の大きさや形

 

顎の大きさも遺伝要素があります。顎も歯と同じく大きい方が優性遺伝が強いため、両親のどちらかに顎が大きい傾向があれば、お子さんも大きくなる可能性があります。上顎の成長が前へ突出すると「上顎前突」(じょうがくぜんとつ)、下顎の成長が大きいと受け口と呼ばれる「反対咬合」などの歯並びになりやすくなります。

 

 

■まとめ

 

歯の大きさや骨格は親の特徴が遺伝することはありますが、歯並びは個々の成長過程と口腔機能の発達の調和が取れているかどうかがカギです。お子さんの歯や骨格の特徴を理解し、正しい位置に歯並びをどう導くかは、どうぞ歯科医師に遠慮なくご相談ください。

小児矯正と成人矯正の違いってなんですか?

回答を全文表示

回答を閉じる

歯列矯正に関して、子どもの頃から始める方がいいのか、大人になるのを待って始めた方がいいのか迷うこともあるのではないでしょうか。小児矯正と成人矯正ではどんな違いがあるのか、それぞれのメリット・デメリットも含めてご紹介したいと思います。

 

 

■小児矯正

 

小児矯正とは、まだ永久歯列になっていない時期(乳歯の混合歯列期)から始める歯列矯正です。永久歯列を予測した時、必要なスペースを確保するために顎の成長を促す矯正をおこなうことからスタートします。

 

〇第一期治療(乳歯列期・混合歯列期)

顎の成長具合から、このままでは永久歯になっても歯並びが整わないと予測される顎の成長を装置を使って誘導する方法です。マウスピースタイプのものや、歯列の内側から圧力をかける装置などがあり、成長時期や歯並びによって提案されます。

 

〇第二期治療(永久歯列完成時期頃~)

第一期治療で顎の成長を促しますが、それでもスペースが不足した場合には、顎の成長が完成する時期から開始します。場合によっては奥歯を抜歯し、歯の表面にブラケットという装置を取り付け、ワイヤーで固定して圧力をかけて正しい位置に整える方法(マルチブラケット法)が主流ですが、歯並びによってマウスピース矯正が選択できる場合もあります。

 

 

〇メリット

 

顎が成長過程である時期に開始することで、適正な顎の発育や機能に導くことができ、本格的な歯列矯正をおこなわなくて済む場合があります。また、非抜歯で矯正できる可能性も高まります。

 

〇デメリット

 

第一期治療と第二期治療を含めると、かなり長期間になります。また、お子様の性格や生活環境(習い事や受験など)によっては思うように治療が進まない場合も考えられます。

 

 

■成人矯正

 

成人は顎の成長も完了していますので、現状の骨格と歯並びからどのように歯列矯正していくのか計画を立てておこないます。スペース不足の場合は奥歯を抜歯してスペースを確保し、ブラケットとワイヤーのマルチブラケット法が主流です。生活環境に合わせて目立たないタイプの装置などもお選びいただけます。歯並びによってはマウスピース矯正も可能です。

 

 

〇メリット

 

患者側の求めるもの(気になる部分、どんな治療がしたいのか等)が明確ですので、治療に関して協力的なため治療が進めやすく結果が得られることが解りやすくなります。

 

 

〇デメリット

 

顎の成長が完了しているため、スペース確保のための抜歯が必要になるケースも多くなります。また、すでに虫歯治療による修復物や差し歯などが入っていることが多いため、矯正時に天然歯よりもズレや機能面で再治療が必要になることもあります。

 

 

■まとめ

 

小児矯正と成人矯正は、歯並びを整えるためのプロセスが違います。また、生活環境やお子様の性格なども考慮する必要がありますので、誰もが早く始めれば良い結果が出るというわけでもありません。開始時期はかかりつけの歯科医院でしっかりと相談の上開始時期を決めましょう。

矯正治療が自分にとってベストな治療か分からない

回答を全文表示

回答を閉じる

歯並びを美しく見せるための治療法は歯列矯正だけではありません。なかには気になる部分だけを修正する方法もあります。そこで矯正治療以外の修復法と比較してみました。気になっている歯並びを改善するためのベストな方法を決める参考にしていただければと思います。

 

 

■歯列矯正とはどのような治療?

 

歯列矯正は見た目が整っているだけではなく、上下左右に対称的に噛み合う位置の決まった歯が正しい位置にあることも重要視します。ですから患者側が気になる部分が一部であったとしても、トータルで考えて全体的に歯並びを動かす必要がある場合もあるのです。

 

 

〇矯正治療はとても時間がかかります

 

急激に歯を動かすことで周辺組織や顎の骨に負担が大きくならないように、数年かけてゆっくり圧力を掛けながら歯を動かして整えるため、矯正装置を数年付けることになります。

 

 

■気になる部分だけを治療する方法

 

「矯正治療のように時間をかけたくない」「気になる部分だけを修正してくれればよい」という方もいらっしゃいます。見た目は現状よりも良くはなりますが、噛み合わせや骨格等はそのままですので、そのリスクは考慮した上で治療を受けていただくことになります。

 

 

〇ラミネートベニア

 

気になる部分のズレがさほど大きくない場合、気になる部分の歯を一部削って、人工的な修復物で周辺の歯と馴染むように貼り付けて作製する方法です。虫歯でもない天然歯の歯質を削ることになってしまうデメリットがあります。

 

 

〇差し歯

 

ズレのある歯を根っこだけの状態に加工し、根っこを支えに人工物で補う方法です。元の歯よりも周辺に馴染む形に造り変えます。こちらも虫歯になっていない歯質大幅に削るデメリットを考慮しなくてはなりません。

 

 

〇インプラント

 

気になる部分に大幅なズレがある場合、その歯を抜歯して周辺の歯と馴染む位置に歯の根っこから人工物の土台を作り、修復物を被せる方法です。埋入する顎の骨の位置も考慮が必要になります。

 

 

■まとめ

 

矯正治療は時間がかかるため、お急ぎの場合には短期間で気になる部分だけを治療する方法も選択肢として検討することもあるかもしれません。しかし長い目で見ると天然歯を削ったり抜歯したりすることは、他の歯にも負担がかかり結局は歯の寿命を縮めてしまうこともあります。自身のライフスタイルを確認しながら選択することをお勧めします。

矯正治療にはどんな種類がありますか?

回答を全文表示

回答を閉じる

歯列矯正はいくつかの方法があり、どの装置でどのようにしておこなうのかは自身の歯並びの状態やライフスタイルで違います。また、いくつかの方法の中から選択することができる場合もあります。そこで、昨今よくおこなわれている矯正治療法をご紹介したいと思います。

 

 

■マルチブラケット法

 

歯1本1本の表面に「ブラケット」という装置を付け、形状記憶ワイヤーで連結し、徐々にワイヤーの引っ張る力で歯を正しい位置に整える方法です。さまざまな歯並びに対応可能で、マルチブラケット法といえば一般的な矯正法です。

 

 

〇メタルブラケット

 

金属製のブラケットとワイヤーを使用します。マルチブラケット法をおこなう際の基本的な装置です。

 

 

〇クリアブラケット

 

治療法はメタルブラケットと同じですが、装置が透明で歯の表面に付けてもメタルブラケットよりも目立ちにくくなっています。

 

 

〇裏側(リンガル)矯正

 

ブラケットを歯の裏側に取り付けます。歯を動かす方法としてはマルチブラケット法と同じです。

 

 

■マウスピース矯正

 

取り外し可能なマウスピースを装着し、月に1度のペースで加圧できるように造り変えながら歯並びを整える方法です。

 

 

■子どもの矯正法

 

まだ乳歯も残っている時期から始める矯正法もあります。こちらは永久歯に生え揃っている時期から始めるのとは異なり、口腔内の状況に応じて第一期治療と第二期治療に分けておこなわれます。

 

 

〇第一期治療

 

乳歯がある時点で、将来的に永久歯に交換してもきちんと並びきれないであろうと診断された場合におこないます。顎の成長時期に開始することで、成長を促しながら永久歯が正しい位置に並べる土台作りをおこなう時期です。

 

 

〇第二期治療

 

第一期治療で土台作りをおこなっても歯並びが正しい位置に整いきれなかった場合に、大人がおこなう歯列矯正と同じ方法(ブラケットやマウスピース)で歯並びを整えます。

第一期治療がうまくいった場合には、第二期治療をせずに済む場合もあります。

 

 

■まとめ

 

歯列矯正の方法はその時のお口の状況や、生活習慣の中で適している方法であるかなどを考慮し、歯科医師から提案される方法の中から自身が納得のいく方法を選択されることをお勧めします。

歯周病でも矯正できますか?

回答を全文表示

回答を閉じる

歯周病があっても歯列矯正できなくもありませんが、ほとんどの場合歯周病治療を先におこなってから矯正治療を開始します。歯列矯正希望で「歯周病かも知れない」と気になる方は是非参考にされてください。

 

 

■なぜ歯周病治療と同時に歯列矯正できないのか

 

歯列矯正といえば歯並びを整えるための矯正装置を使用します。最もポピュラーな方法として歯の表面1本1本にブラケットという小さな装置を取り付け、ワイヤーで連結して圧力を加える方法がありますが、こちらは装置があることで歯磨きもしにくくなります。たださえ歯磨きが行き届いていないことで起こる歯周病ですから、そのまま矯正装置を付ければ、さらに歯ブラシが当たらないことで症状が悪化することが予測されます。

 

 

■歯周病が進行すると歯列矯正もうまくいかなくなる?!

 

歯周病のまま矯正を開始するとします。矯正装置が邪魔をして歯磨きがしにくくなるため、歯周病が悪化することが予測されます。歯周病が進行すると、歯を支えている周辺組織や顎の骨を破壊し、歯を支えることが困難になることもあります。

ただでさえ歯列矯正は歯に圧力をかけることで、周辺組織に負担をかけます。周辺組織や顎の骨が弱っていることに更なる負担をかけることになるため、思ったように歯並びが整わない事態を招く恐れもあるのです。

 

 

■矯正歯科では事前に口腔環境をチェックします!

 

歯列矯正をご希望で来院された場合、歯並びや噛み合わせの精査だけでなく、虫歯や歯周病ではないかもチェック項目に入っています。これらが歯列矯正中に進行することを防ぐためにも、もしも虫歯や歯周病が発見されたらまず治療をおこないます。そして状態が落ち着いたら改めて歯列矯正を開始します。

 

 

■まとめ

 

現状歯周病であると診断された場合、先に歯周病の改善(治療)をおこない、健康な歯ぐきになってから矯正治療を開始するのが基本です。ただし、歯周病には軽度、中度、重度と状態によって段階があり、対処法も異なります。軽度の場合には矯正しながら対処できるケースもありますので、まずは状態を歯科医院で確認してもらいましょう。

矯正するのに歯を抜く必要はあるのですか?

回答を全文表示

回答を閉じる

不正咬合を歯列矯正する際、奥歯を抜歯しておこなわれることがよくあります。本来は顎のアーチ(歯列)に沿って歯が横一列に整って生えるのですが、アーチが狭くスペースが足りないためにはみ出してしまって歯がデコボコに並んでしまうのです。そこで上下左右対称的に奥歯の抜歯をおこない、スペースを作って歯並びを整えます。

 

 

■抜歯が多い症例

 

・重度の乱食い歯(叢生):顎が大幅に狭く、歯を横一列に並べるスペースがない

・過度の出っ歯(上顎前突):上顎が大きく前に突出しているもしくは前歯が前方に傾斜

              している状態

・過度の受け口(下顎前突):下顎が大きく前に突出して噛み合わせが反対になっている

・上下ともに歯が突出している(上下顎前突)

 

 

 

■歯を抜かずに矯正できないのか

 

矯正をするために健康な歯をわざわざ抜歯するといわれれば、抜歯に抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。もちろん、抜歯しなくても歯の重なりを矯正装置で解消できるスペースがあると診断された場合には抜歯はおこなわれません。

 

 

〇日本人の歯並びに見られる特徴

 

現代の日本人は生活環境や食事が欧米化し、身体を動かすことが減り柔らかい食事が増えて噛む回数も少なくなりました。骨格や筋肉の発達の弱さによって顎の骨は狭くなり、歯が並びにくくなっている現状があります。

そこで顎の大きさをそのまま、もしくは限界まで拡大したとしても歯が並びきれないであろうと診断された場合は抜歯して歯が移動するためのスペースを確保する必要があります。

 

〇後戻りしやすい歯並びにしないために

 

歯列全体を全体的に後方にずらすことで前歯が並ぶための空隙ができるのであれば、抜歯せずに矯正することもできます。しかし奥歯を支点に歯列全体を引っ張る形になる歯列矯正では、奥歯に力が加わり前方に傾斜してしまうことがあります。また無理に動かした歯は後戻りしようとする作用が働きやすくなります。

 

 

〇口元が突出してしまうかも?!

 

抜歯しないまま狭い顎に無理矢理歯を並べれば、口元全体が前に盛り上がってしまう可能性も考えられます。また、もともと突出している場合には、やはり奥歯を抜歯してスペースを作り、歯並びを整えることで口元の突出が目立たなくなることもあるのです。

 

 

■まとめ

 

矯正のためとはいえ、健康な歯であればなおさら抜歯したくないと考えるのは当然のことです。しかし抜歯しないまま無理に歯の並びだけを重視しておこなえば、他に無理がかかって歪が生まれます。歯科医師から矯正治療のために抜歯を提案される場合には、しっかり精密検査した上で最善の方法としてご提案します。

受け口ですが手術せずに治りますか?

回答を全文表示

回答を閉じる

下の歯列が上の歯列に被っている受け口。「しゃくれ」と呼ばれたりすることもあり、見た目にも気にされる方も多い不正咬合です。この噛み合わせは顎を手術しなくても治すことができるものなのでしょうか?

 

 

■受け口はどうやって治す?

 

受け口は、歯科では「反対咬合」や「下顎前突症」といいます。食べ物を効率よく噛み切ることができませんし、発音もしにくくなります。また、顎が前に出てしまうため見た目もに気になり、心理的にも悪影響につながります。治療としては、骨格的に大きな問題がなければ歯列矯正で正しい位置に整えることが可能です。

 

 

■治療法は原因や症状によってアプローチします

 

受け口になってしまった原因は、遺伝や病気によるもの、顎や歯の大きさのアンバランスさなどの先天的なものと、顎の成長過程でホルモンバランスやケガ、日常的な悪習癖などが慢性的に継続したことによって徐々にズレが生じた後天的なものがあります。

 

 

〇歯列矯正で整える

 

上下の顎のバランスが歯列を整えることで改善されると診断された場合には、歯並びを正しい位置に誘導して挙げることで上下逆に噛んでいた噛み合わせが改善されるため、外科手術はせずに矯正装置だけで治すことができます。

 

 

〇悪習癖の改善

 

いくら歯列矯正だけで改善することができても、下の歯が前に突出する原因となる癖を継続していると、歯並びが後戻りしてしまったり、歯列矯正がなかなか進まない要因になってしまいます。

日常的にお口ポカン(口呼吸)や爪噛みなど、歯並びに悪影響を与えかねない癖がある場合はその改善も必要です。

 

 

〇顎の骨と歯のズレが著しい場合には外科手術する場合も

 

受け口の原因が骨格の大幅なズレである「顎変形症」であると診断された場合、外科手術をおこなう場合があります。施術方法としては、顎の骨を一部切除して少し後退させるものです。その後、歯列矯正で歯並びと噛み合わせを整えます。

 

 

■まとめ

 

子どもの頃であれば、受け口は成長過程で自然に改善される場合もあります。しかし受け口は前歯の成長を食い止めてしまうため、改善される割合は少ないのが現状です。もしも顎変形症と診断された場合には保険適応で施術を受けることができる場合もありますので、かかりつけの歯科医院で事前に確認されることをおすすめします。

ひどい出っ歯でも矯正すれば治りますか?

回答を全文表示

回答を閉じる

「出っ歯」といっても前歯の出方はさまざまです。症状によって歯列矯正の進めかたにも違いがあります。目立つ出っ歯の状態はどんな状態でも矯正で治すことができるのでしょうか。

 

 

■「出っ歯」の種類

 

前歯が前方に突出している「出っ歯」と言われる不正咬合は、いくつかの傾向に分類されます。よくあるタイプを以下にいくつかご紹介します。

 

〇顎が狭く、歯が前後にガタガタになって前歯が目立っている(叢生)

〇前歯が唇側に斜めに突出している(歯牙傾斜)

〇上の前歯が他の歯に比べて大きい(巨大歯)

〇上の顎が前方に突出している(上顎前突)

 

 

■出っ歯の矯正治療法

 

前歯が目立つ歯並びを治すには、出っ歯になってしまっている原因が「歯の位置」に問題がある場合と「骨格的」に問題がある場合に分けられ、それによって治療方針も異なります。

 

 

〇歯の位置に問題がある場合

 

動かすことのできるスペースがあるのに、一部の前歯が出っ張って見える場合には、部分的な矯正やマウスピースによる加圧で治すことができます。また、噛み合わせを全体的に整える必要があると診断された場合には、全体的に矯正装置を付けて歯並びも整えます。

 

 

〇骨格的に問題がある場合

 

「ひどい出っ歯」と感じられるものの多くは骨格的に前に大きく突出している歯並びではないでしょうか。上顎自体が下顎に比べて大きく前へ発達しているために、口唇も前に押し出されてしまいます。口を閉じたくても閉じられないケースもあります。

 

 

■骨格要因の出っ歯を治療するには

 

顎が成長過程である子どもの時期の矯正は、顎の成長も誘導したり強制力を加えながら歯列を整える方法もありますが、大人になってから骨格性の出っ歯を治療するのはなかなか難しい部分もあります。

歯列を整えるだけでは限界となる場合、外科的手術を要することもあるため、これ以上のことは「どこまで審美面を追求するか」ということも考えなくてはなりません。

 

 

■まとめ

 

出っ歯は、一部の前歯が突出して見えるのか、上顎自体が前に大きく突出しているのかによって治療が異なってきます。「ひどい出っ歯」といっても、感じ方は人それぞれです。

中には口腔外科での外科手術も含めた矯正治療や、や矯正歯科で限界の場合に美容整形で整える方もいるでしょう。気になる方は一度歯科医師にぜひご相談ください。

矯正すれば顎関節症は治りますか?

回答を全文表示

回答を閉じる

「歯列矯正をして顎関節症が治った」という話を聞いたことはありませんか?歯並びを整える歯列矯正で、顎関節の痛みをはじめとするさまざまな不具合も改善するプロセスを詳しくご紹介します。

 

 

■なぜ歯列矯正すると顎関節症が治ることがあるのか

 

必ずとは言い切れませんが、歯列矯正をおこなうと顎関節症が治ることがあるのは本当です。それは顎関節症の原因として「噛み合わせのズレ」が関係しているからです。

 

〇歯列矯正は歯並びだけを整えるのではありません

 

歯列矯正を希望されるかたのほとんどが、見た目に歯並びが悪いことを気にされています。しかし中には、見た目はきれいに整っているのに噛み合わせにズレがあり、全体的に歪んでいることがあります。歯列矯正は見た目が整っていることはもちろん、噛み合わせを本来の正しい位置へ整えるために顎の骨格全体のバランスも精査して治療をおこなっています。

 

 

■噛み合わせのバランスが悪いことで起こる顎関節への負担

 

噛み合わせが整っていると、食事などで噛みしめた際に歯に均等な圧力がかかります。しかし噛み合わせのズレがあることで、一部に過度の負担かかかることがあり、それが原因で顎にも負担が大きくなったり筋肉の緊張などから、さまざまな不具合を起こすことがあります。

 

〇どんな症状がある?

顎関節症は上下の顎を動かすための関節部に炎症を起こしたり、骨と骨の噛み合いが悪いことで口あまり開かなくなったり、開ける時に痛んだり。また、開ける時に雑音がしたりと不快な症状を引き起こしてしまいます。

 

 

■まとめ

 

顎関節症の原因は他にもあり、顎関節症でお悩みの方は必ず受けて頂かなくてはならない治療という訳ではありません。「歯並びが気になり歯列矯正をしてみたら、噛み合わせのバランスが整い顎関節への負担が軽減されたために顎関節症の症状が軽減された」ということはございます。あくまでも歯列矯正は「顎関節症の治療としてあるものではない」ということはご理解いただきたいと思います。

ブリッジの歯が入ってますが、できますか?

回答を全文表示

回答を閉じる

ブリッジは歯を失ってしまった部分と両側の歯を連結した形の修復物を被せており、矯正で動かすのが難しいのでは?と思われるかもしれません。しかし、ブリッジを一旦外してできたスペースの有効活用や、ケースによってはそのまま矯正することが可能になることもあります。

 

 

■ブリッジがある歯の矯正

 

ブリッジは奥歯に使われていることが多くみられます。スペース不足で歯並びが悪くなっている場合、歯列矯正時に奥歯を抜歯してスペースをつくって歯並びを整えることがあります。そこで、ブリッジの橋渡ししている部分を切断して撤去し、歯の喪失しているスペースを有効活用できる場合もあるのです。

 

 

■中央部のダミー部分を切断して撤去する場合

 

全て自身の歯が揃った状態で矯正治療をおこなう場合であっても、スペースが不足していると診断された場合には、わざわざ同じ種類の奥歯を上下左右4本抜歯して(第2小臼歯が多い)歯並びを整えます。もしも対象の場所にブリッジがあれば、一旦対象のダミー部分をカットして、そのスペースを活用することが可能です。

 

 

■歯並びの悪さが軽度な場合はそのまま治療する

 

歯並びのズレが軽度で、動かせるスペースがある。もしくは特にブリッジ部分は矯正で動かす必要が無い部分であるといった場合には、そのままの状態で矯正治療をおこなうこともあります。特にマウスピース矯正は、歯の表面に装置を取り付けることもありませんので、そのままおこなうことが可能です。

 

 

■矯正治療後再度ブリッジにしなくてもOK

 

ブリッジは両側の歯も削ることになるため、どうしても健康な歯に負担が大きくかかります。そこでブリッジを切断して矯正治療を行ったのを機会に、治療後は対称部分を再度ブリッジにせず、インプラントなどの選択肢もあります。

 

 

■まとめ

 

ブリッジが入っている人でも、歯並びを治したい場合には歯列矯正は可能です。症例によっては治療後にブリッジがあった部分を再度何らかの方法で修復し直す必要が出て来ることもありますが、歯並びを整えることで得られるメリットのほうが、はるかに健康面・審美性でも大きいでしょう。

疑問や不安など、お気軽にご相談・お問い合わせください! 歯並び矯正無料相談 随時受付中! お気軽にどうぞ!
疑問や不安など、お気軽にご相談・お問い合わせください! 歯並び矯正無料相談 随時受付中! お気軽にどうぞ!
  • メールからご予約・お問い合わせ
  • お電話からのご予約・お問い合わせ
  • LINE友だち追加

    LINE友だち追加

ページの先頭へ戻る